夜中に叫ぶ、アルツハイマー恐るべし
- 2018.07.25
- こんなときはこうする
今夜、ママちゃんが寝る前トイレに行ってくれないで困りました。
まあ、ふつうはすんなりトイレに行って、歯磨きして、おやすみ〜がパターンなんですが、
時々、どうしても動いてくれない日があります。
「寝る前にトイレ行っとかないと、夜中に失敗して大変なことになるでしょ?」
「自分が寝られないことになるんだから、さっさと言われたときに行っといたら?」
何を言っても布団にもぐって寝たフリです。
私が諦めて自分の部屋に入ってから、同じ部屋で寝ているパパちゃんに叱られたのでしょうか、
わんわん大きな泣き声を上げながらママちゃんが部屋を出てきました。
そこからすったもんだがあって、やっとこさトイレにママちゃんを詰め込んで、
もうこの時点で私も必死。
夜中なので声は荒らげず、静かに克つ有無を言わさずパンツを下ろし、便座に座らせる。
よし、あとは排尿を促すのみ!
なのですが、こっちの感情はアルツハイマーのママちゃんには鏡のように写ります。
いくら声が静かでも、ママちゃんは私の苛立ちを心に反映させて、その気持をそのまま私に返してくるのです。
「痛い、痛〜〜〜〜〜〜〜い!!!!」
夜中になんちゅう声だしてくれんねん! 思わず口を塞ぎたくなるような鋭い叫び声です。
ほんと、一瞬焦りました。
近所中に響いたであろう声で、え?虐待!? とか思われてないだろうか。
叫ぶ理由は不安や恐怖?
認知症の症状に、大声で叫ぶというのがあります。
その理由は、その時々でいろいろなんでしょうが、やっぱりちょっとしたことで不安になったり怖くなったりしたときに大声を上げるらしいです。
その表情とか声色が、本当に断末魔的なものなので、そばで見ているこっちが恐ろしくなります。
愛する親であっても、その瞬間は本当に怖い。怯んでしまいます。
でも、その恐怖こそ、その場、その時、彼・彼女が体験している恐怖や不安なんだと思います。
何に対してその感情を抱いているのか、冷静に考えてみる必要があると思います。
今夜のママちゃんの場合、まずトイレに行かなかったのは、あっちからもこっちからもトイレに行けと言われて
「うるさい!」と感じたんでしょうね。第一の不快です。
私に、トイレにおしこまれ、既に濡れたパンツを剥ぎ取られるのも屈辱。もっともっと不快。
無理やり便座に座らされ、さあ出せ!と言われれば不快ゲージが一気に振り切れた!
というところでしょうか。
ごめんね、ママちゃん 私もっと優しくするよ
今夜の場合、私も一応介護の心得はあるので、声は優しくというのは努めてたんですが、
認知症の人というのは、異常に相手の感情に敏感なんですね。
演技が足りませんでした。他人には優しくできても、自分の親となるとついつい荒っぽくなってしまいます。
ココらへんが介護の難しいところだと思うんです。
認知症の人への対応として、優しくするというのは重々わかっているけれど、
それをずっとやってたら、果たして自分自身の心の平安はどこで得ることができるのでしょうか。
自分自身をずっとずっと殺して接しなければならないのでしょうか。
他人にならそれでいいと思うけど、自分の親にそれを続けるというのは、子としては悲しいですよね。
親子には深い絆がある、病をも蹴散らす愛があると信じたいじゃないですか。
まあ、でも、今夜はちょっと強引でした。
次回はもうちょっと優しく、いろいろ話を聞いてから、トイレに連れて行こう。
本当に行きたくないのならそれはそれで良い。夜中に失敗しても、それはそれ。
ぐらいで良いかな?
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